2020年1月3日金曜日

よくあるご質問と回答⑨

     《受講前によく寄せられる
  ご質問と回答⑨》    

Q⑨.ダイヤル式大型金庫のダイヤル合わせ技術は
    なぜ教えていないのですか?

 A⑨.依頼が限りなく0だからです。

   正直言いまして、大型金庫に限らず金庫の
   解錠依頼の絶対量が、まず少ないです。

   別のご質問の中でもお答えしましたが、家庭用
   耐火金庫のダイヤル合わせ技術は
   稀に使う技術ですが、
   ダイヤル式大型金庫のダイヤル合わせの依頼は、
   ゼロとは言いませんが、限りなくゼロです。 

   まず依頼は来ません。
   来るとしたらダイヤル変更ぐらいです。
   変更の方法は、講習でお教えしています。


   大型金庫の依頼が来ない理由は、
   次のような理由からです。

   依頼が来ない第一の理由は、大型金庫の普及率
   自体が少ないからです。

    100万円以上もする大型金庫は相当の売上がある
     大きな会社や店でしか買いません。
     普通のお店は手提げ金庫を良く見かけますよね。
     耐火金庫でも普通のお店は小さな物を買います。

    大型金庫は、鉄とセメントの粉の固まりのような
    ものですから、原価はそんな高いものではないと
    思いますが、大量に売れるものではありませんから、
   100万円以上します。

    ホームセンターなどでは、売れ筋ではない物は
    扱いませんから、タウンページの「金庫」と言う
    ところに載っている金庫専門店から買います。

    売れれば利益の大きい物ですから、
    メインテナンスは無料サービスでやるのが普通です。
    そうしないとまた買ってくれません。

    サービスを良くすれば、耐火耐用年数が20年ぐらい
    ですから、20年ごとに売れますし、チェーン店
    などでは新規店舗開設ごとに売れたりします。

    ですから、何かあったら販売した金庫専門店や
    メーカーが無料で対応します。

    買うほうも高額で買うわけですから、その辺は
    心得ていますので、トラブル時には金庫専門店
    に頼みます。

    わざわざ3~5万円以上のお金を取る
      鍵屋に頼みません。


   依頼が来ない第二の理由は、大型金庫は、
   ダイヤル変更が出来ますから、
        開錠番号を忘れることが少ないからです。

    自分の覚えやすい好きな数字に変えられるのです。
      販売時に金庫専門店がダイヤル番号を
      変えてやるのが普通です。

      覚えやすい数字にしますから、
      忘れることはほとんど無いのです。

    会社組織なら何人かが使いますから、
      社長だけでなく重役や経理担当者なども覚えます。
      金庫専門店も念のため設定した番号の控えを
      取ることもあります。

      番号を覚えている人が複数いるわけですから、
      全員が忘れるなどと言うことはありません。


   このような理由から大型金庫のダイヤル合わせの
      依頼は限りなくゼロです。

     逆に、依頼があれば却って怪しい依頼です。
     無料でやってくれる金庫専門店に頼まず、
     高額の金を取る鍵屋に頼むのもおかしいですし、
     覚えやすく、複数の人が覚えているはずの番号を
     忘れるのもおかしいからです。
     泥棒の可能性が大きいです。

     事情も良く聞かず、安易に開けてやったりすると、
      過失がありますから、
      窃盗の共犯として起訴されかねません。
   
      運良く刑事事件としては不起訴になったとしても、
      民事事件として何千万以上の高額の損害賠償の
      訴訟も起こされかねません。
      和解したとしてもかなりの金は取られるはずです。


    ところが、家庭用の耐火金庫はダイヤルが
      自由に変えられません。
      工夫すれば、ほんの少しは変えられますが、
      いずれにせよ覚えづらい8桁の数字を
      覚えなければいけません。

    個人や個人商店などで使いますから。
    覚えている人も本人や店主一人だったりします。

      ですから本人が忘れることも多いですし、
      唯一番号を知っていた使用者が死亡したり
      したときなどに頼まれるのです。

   ただ、ダイヤル式大型金庫の解錠自体は
     技術的には簡単です。例えば、
     30~50万円ぐらいの機械があれば
     誰でも開けられます。
     (たまに、金庫の解錠番組で
     登場することがあります。)
   
   高額なものですから、買えば丁寧な説明書が
     付いて来ますし、それでも分からなければ
     メーカーや販売元に聞けば当然教えてくれます。


   そう言った、依頼も限りなくゼロで、
     機械を買えば誰でも出来、なおかつ非常にリスク
     の高いものの講習は当協会では敢えて
     実施していません。
     必要でなおかつ教わらないと
     なかなか出来ない技術をお教えしております。


   では、なぜ機械があれば誰でも大型金庫の
     ダイヤルが開くかと言いますと、
     まず、ダイヤル錠は、全ての組み合わせを
     試せば必ず開くと言うことです。

   ただし、人間は根気が続きませんが、
     機械は無生物ですから、ある意味根気が永遠に
     続きますので、セットさえすれば、モーターで
     高速に動く機械ですので、1時間~3時間ぐらいで
     開けてしまいます。

     金庫の依頼は玄関などと違って、
   通常はそれほど急ぎでは急ぎではありませんから、
     お茶でも頂いている間に開いてしまいます。
     全自動洗濯機で洗濯しているようなイメージです。

     テレビを見ている間に洗濯完了といった具合です。

    大型金庫のダイヤル錠は、
      それ自体が単独で開きます。
      シリンダー錠もついていますが、
      それも単独で開きます。
      両方を別々に開けて扉が開くようになっています。


   ところが、家庭用耐火金庫のダイヤル錠は、
     ダイヤル錠とシリンダー錠が連動しています。
     ダイヤルを合わせ、その都度ダイヤルが
     合っているかどうかを鍵を回して
     確かめるようになっています。

   従って、家庭用対火金庫を自動で開ける機械を
     作るとしたら、もうひとつ鍵を回す装置を
     つけなければなりません。
     ですから、大型金庫用より高額になってしまいます。

    実際そう言う解錠装置もありますすが、
   当然大型金庫用より高くなります。

     しかし、家庭用ダイヤル錠は講習でお教えしている
     方法で簡単に開きます。
     しかも、工具は全部そろえても2000円以下です。


   正直言いまして、依頼のほとんどを占める
     家庭用耐火金庫のダイヤル合わせの依頼も、
     玄関錠や自動車錠の依頼よりかなり少ないです
     (タウンページをご覧ください。「鍵」と言うところには
     鍵屋が広告を出していますが、「金庫」と言うところは
     少ないです。)。

   金庫は、各家庭に必ずあるものでもないですし、
     玄関と違ってしょっちゅう開け閉めしませんし、
     鍵は普通家の外に持ち歩きませんから、
     鍵の紛失は非常に少ないです。


    従って、金庫をやらない業者も多いです。
     依頼はたまにしか来ませんし、当協会で
     お教えしているマニュピレーションは、解錠原理を
     十分理解した人から正しく習わないと
     出来ない方法ですから、
     破壊の方法しか知らない業者も多いです。

   鍵屋のタウンページ広告の文面を見ると
     金庫のシリンダーの解錠をするところはあっても
     ダイヤル合わせはほとんど見かけないと思います。
   
     金庫の解錠依頼を引き受ける業者の多くは、
     金庫を壊してしまいますから、
     使えなくなってしまいます。

    ただし、家庭用耐火金庫でも普通数万円しますから、
     壊されるとまた数万円で
     買わなければなりませんから、
     その分、少し高い料金が戴けます。

     それに、死んだ人の形見の品だったりしたら、
     壊さないでくださいなどと言われます。
   実際、おじいさんしかダイヤル番号を知らずに
     急病で死んでしまい、相続時に頼まれたり
     することが多いです。
     悲しみの深い時期ですから、
     非破壊を望む人が多いです。


   ところが、家庭用耐火金庫のダイヤル合わせの
     依頼自体はそれぞれの鍵屋への依頼が少ないだけで、
     依頼自体の数を合わせれば少なからぬ数になります。

    ですから、金庫の依頼のほとんどを占める
     ダイヤル式家庭用耐火金庫の
     ダイヤル合わせを覚えれば、
     お客様から直接依頼が来る以上に、
     金庫を非破壊で開けられない同業者から
     仕事が回ってきます


    講習前に、現場の仕事をしていた時代に、
  同業者から一番頼まれたのはやはり、
      家庭用耐火金庫のダイヤル合わせ解錠でした。

      1~2割お礼すると、また回してくれます。

      隙間・穴場部門で、出来る人の少ない
   特殊な仕事ですので、都市部では
      家庭用耐火金庫の解錠をほぼ専業にして、
   結構な収入を得ている方もいる方もいます。


〔ご質問の一覧〕

① なぜ低料金でできるのですか?

② 聞きにくい話ですが、
貴協会と似た講座体系で、
  料金も似ているところもあるので、迷っています。
  違いを教えて下さい。 (その1)

③ 聞きにくい話ですが、
貴協会と似た講座体系で、
  料金も似ているところもあるので、迷っています。
  違いを教えて下さい。(その2) 

④   本当に短期間で
身に付きますか?

⑤    自動車コースで実施している

  BMWの錠前は現在生産されていない
  もののようですが、なぜそれを教えて
  いるのですか?

⑥    ピッキングツールなどの

  解錠工具は付属していないのですか?
  工具をつけているところもありますが…。

⑦    鍵の仕事は、何か資格がないと

  できないのですか? 
  資格認定や資格試験を実施している
  スクールを見たのですが...

⑧    自動車紛失キー作成講座

  を実施しているところを見かけたのですが、
  貴協会で実施していないのは
  何故ですか?

⑨   ダイヤル式大型金庫の

  ダイヤル合わせ技術は
      なぜ教えていないのですか?

⑩    特殊な錠前の解錠依頼が

        来たらどうしましょう。
  完全主義者ではないのですが、
        ちょっと不安です。

⑪    開業した場合
どのくらい稼げますか?

⑫    開業費用は
 どのくらいかかりますか?



   だんだん量が増えていますので、
   13個のご質問すべてを読むのには 
      根気が要ると思いますが、
   少しづつでもご覧頂ければ幸いです。

  これ以外の質問はメールで

     ご遠慮なくなさってください。