2020年1月3日金曜日

よくあるご質問と回答⑨

     《受講前によく寄せられる
  ご質問と回答⑨》 
   (2025年1月5日更新)   

Q⑨.ダイヤル式業務用大型金庫の
         ダイヤル合わせ技術は
     なぜ教えていないのですか?

 A⑨.第一の理由は、
   依頼が限りなく
   0だからです。

   正直言いまして、
         大型金庫に限らず金庫の
   解錠依頼の絶対量が、
         まず少ないです。

   別のご質問の中でも
         お答えしましたが、
         家庭用耐火金庫の
         ダイヤル合わせ技術は
   稀に使う技術ですが、
   ダイヤル式大型金庫の
         ダイヤル合わせの依頼は、
   ゼロとは言いませんが、
         限りなくゼロです。 

   まず依頼は来ません。
   来るとしたら
         ダイヤル変更ぐらいです。
   変更の方法は、
         講習でお教えしています。


   大型金庫の依頼が
         来ない理由は、
   次のような理由からです。

   依頼が来ない第一の理由は、
         大型金庫の普及率
   自体が少ないからです。

      100万円でも小さな金庫しか
   買えない超高価な大型金庫は
   相当の売上がある
       大きな会社や店でしか
         買いません。
       普通のお店は手提げ金庫を
         良く見かけますよね。
       耐火金庫でも普通のお店は
         小さな物を買います。

       大型金庫は、鉄とセメントの粉
         の固まりのような物ですから、
   原価はそんな高いものでは
   ないと思いますが、
   大量に売れるものでは
   ありませんから、
   100万円以上します。

     ホームセンターなどでは、
   売れ筋ではない物は
     扱いませんから、
   タウンページの「金庫」と言う
     ところに載っている
   金庫専門店から買います。

     売れれば利益の大きい物
   ですから、
   メインテナンスは
   無料サービスでやるのが
   普通です。
     そうしないと
   また買ってくれません。

     サービスを良くすれば、
   耐火耐用年数が20年ぐらい
     ですから、
   20年ごとに売れますし、
   チェーン店などでは
   新規店舗開設ごとに
   売れたりします。

     ですから、
   何かあったら販売した
   金庫専門店やメーカーが
   無料で対応します。

     買うほうも高額で
   買うわけですから、
   購入時に、
   その旨の約束もありますし、
   その辺は心得ていますので、
   トラブル時には金庫専門店
     に頼みます。

     わざわざ3~5万円以上の
   お金を取る鍵屋に頼みません。


     依頼が来ない第二の理由は、
   大型金庫は、
     ダイヤル変更が出来ますから、
         開錠番号を忘れることが
         少ないからです。

       自分の覚えやすい
         好きな数字に変えられるのです。
         販売時に金庫専門店が
         ダイヤル番号を
         変えてやるのが普通です。

         覚えやすい数字にしますから、
         忘れることはほとんど
         無いのです。

       会社組織なら何人かが
         使いますから、
         社長だけでなく重役や
         経理担当者なども覚えます。
         金庫専門店も念のため
         設定した番号の控えを
         取ることもあります。

         番号を覚えている人が
         複数いるわけですから、
         全員が忘れるなど
         と言うことはありません。


       このような理由から
         大型金庫のダイヤル合わせの
         依頼は限りなくゼロです。

         逆に、依頼があれば
         却って怪しい依頼です。
         無料でやってくれる
         金庫専門店に頼まず、
         高額の金を取る鍵屋に
         頼むのもおかしいですし、
         覚えやすく、複数の人が
         覚えているはずの番号を
         忘れるのも
         おかしいからです。
         泥棒の可能性が
         大きいです。

         事情も良く聞かず、
         安易に開けてやったりすると、
         過失がありますから、
         窃盗の共犯として
         逮捕・起訴されかねません。
   
       運良く刑事事件としては
   不起訴になったとしても、
       民事事件として何千万以上の
   高額の損害賠償の
       訴訟も起こされかねません。
       和解したとしてもかなりの金
   は取られるはずです。


     ところが、家庭用の
   耐火金庫はダイヤルが
       自由に変えられません。
       工夫すれば、
   ほんの少しは変えられますが、
       いずれにせよ覚えづらい
   8桁の数字を
       覚えなければいけません。

     個人や個人商店などで
   使いますから。
     覚えている人も本人や
   店主一人だったりします。

       ですから本人が忘れる
   ことも多いですし、
       唯一番号を知っていた
   使用者が死亡したり
       したときなどに
   頼まれるのです。

    ただ、ダイヤル式
   大型金庫の解錠自体は
       技術的には簡単です。
       例えば、
       30~50万円ぐらいの
       金庫解錠専用の
   ある機械があれば
       ほとんどの人が
   開けられます。
     (たまに、
       金庫の解錠番組で登場
       することがありますので、
   何気なく見たことが
       ある方もいると
       思います。)
   
     高額なものですから、
       買えば丁寧な説明書が
       付いて来ますし、
       それでも分からなければ
       メーカーや販売元に
       聞けば当然教えてくれます。
       もし欲しい場合は、
   販売先はお教え致します。


     そう言った、
       依頼も限りなくゼロで、
       機械を買えば誰でも出来、
       なおかつ非常にリスク
       の高いものの講習は
       当協会では敢えて
       実施していません。
       必要でなおかつ
       教わらないと
       なかなか出来ない技術を
       お教えしております。


    では、なぜ機械があれば
      誰でも大型金庫の
     ダイヤルが開くか
     と言いますと、
     まず、ダイヤル錠は、
     全ての組み合わせを
     試せば必ず開く
     と言うことです。

   ただし、
     人間は根気が続きませんが、
     機械は無生物ですから、
     ある意味根気が永遠に
     続きますので、
     セットさえすれば、
     モーターで
     高速に動く機械ですので、
    1時間~3時間ぐらいで
     開けてしまいます。

     金庫の依頼は
     玄関などと違って、
   通常はそれほどぎでは
     ありませんから、
     お茶でも頂いている間に
     開いてしまいます。
     全自動洗濯機で洗濯している
     ようなイメージです。

     テレビを見ている間に
     洗濯完了といった具合です。

   大型金庫のダイヤル錠は、
     それ自体が単独で開きます。
     シリンダー錠もついていますが、
     それも単独で開きます。
     両方を別々に開けて扉が
     開くようになっています。


   ところが、
     家庭用耐火金庫の
     ダイヤル錠は、
     ダイヤル錠とシリンダー錠が
     連動しています。
     ダイヤルを合わせ、
     その都度ダイヤルが
     合っているかどうかを
     鍵を回して確かめるように
     なっています。

   従って、家庭用対火金庫を
     自動で開ける機械を
     作るとしたら、
     もうひとつ鍵を回す装置を
     つけなければなりません。
     ですから、大型金庫用より
     高額になってしまいます。

    実際そう言う解錠装置も
     ありますすが、
   当然大型金庫用より高くなります。

     しかし、家庭用ダイヤル錠は
     講習でお教えしている
     方法で簡単に開きます。
     しかも、工具は全部そろえても
     2000円以下です。


   正直言いまして、
     依頼のほとんどを占める
     家庭用耐火金庫の
     ダイヤル合わせの依頼も、
     玄関錠や自動車錠の依頼より
     かなり少ないです
     (タウンページをご覧ください。
      「鍵」と言うところには
     鍵屋が広告を出していますが、
     「金庫」と言うところは
     少ないです。)。

   何故かといいますと、
   金庫は、各家庭に
     必ずあるものでもないですし、
     玄関と違ってしょっちゅう
     開け閉めしませんし、
     鍵は普通家の外に
     持ち歩きませんから、
     鍵の紛失は非常に少ないです。


   従って、金庫を
     やらない業者も多いです。
     依頼はたまにしか来ませんし、
     当協会でお教えしている
     マニュピレーションは、
     解錠原理を十分理解した人から
     マンツーマン的に
   正しく習わないと
     出来ない方法ですから、
     教えている学校も非常に少なく
     破壊の方法しか
   知らない業者も多いです。

   鍵屋のタウンページ広告
    の文面を見ると、
  金庫のシリンダーの解錠を
    するところはあっても
    ダイヤル合わせはほとんど
    見かけないと思います。
   

    金庫の解錠依頼を
    引き受ける業者の多くは、
    金庫を壊してしまいますから、
    使えなくなってしまいます。

  ただし、家庭用耐火金庫でも
    普通数万円しますから、
    壊されるとまた数万円で
    買わなければなりませんから
    非破壊で開けられれば、
  その分、少し高い料金が
    戴けます。

    それに、死んだ人の
    形見の品だったりしたら、
    壊さないでください
    などと言われます。
  実際、おじいさんしか
    ダイヤル番号を知らずに
    急病で死んでしまい、
    相続時に頼まれたり
    することが多いです。
    悲しみの深い時期ですし、
  死んだ人の魂がまだ
  入っている感じの時期
  ですから、 壊すと
    祟られそうな感じになり、
    非破壊を望む人が多いです。


  ところが、
家庭用耐火金庫の
  ダイヤル合わせの 依頼自体は
    それぞれの鍵屋への依頼が
    少ないだけで、依頼自体の
    数を合わせれば、全国的には、
  少なからぬ数になります。

  ですから、金庫の依頼の
    ほとんどを占める
    ダイヤル式家庭用耐火金庫の
    ダイヤル合わせを覚えれば、
    お客様から直接依頼が
    来る以上に、
    金庫を非破壊で開けられない
    同業者から仕事が
    回ってきます


   講習前に、
     現場の仕事をしていた時代に、
   同業者から一番頼まれたの
     はやはり、家庭用耐火金庫の
     ダイヤル合わせ解錠でした。

     1~2割お礼すると、
     また仕事を回してくれます。
   頼んだ業者も、断るよりは
   お礼をもらったほうが
     得だからです。

     隙間・穴場部門で、
     出来る人の少ない
   特殊な仕事ですので、
     都市部では
     家庭用耐火金庫の解錠を
     ほぼ専業にして、
   結構な収入を得ている方も
    います。


  お教えしていない
    第二の理由は、
 大型金庫の解錠は、
 あまり難しくなく、
 実習をしなくても
 説明を聞けばわかる
   方法だからです。

 例えば、先程話した
 30~50万円ぐらいの
   金庫解錠専用の機械が
 あれば、
 説明書を理解できれば、
 ほとんどの人が
 開けられます。

 また、ほとんどお金が
 かからない方法
 もあります。
 0円~数千円の
 方法ですから、
 解錠確率は低くなりますが、
 開けばラッキーな方法です。

 ほんのちょっとだけ
 穴を空けて解錠して、
 そこを直してしまい、
 全くどこを壊したか
 わからないような
 方法もあります。

 その他いろいろな方法
 があります。
 「えっ、
 そんな方法で開くの!」
 といった方法もあります。
 これらは講習でお教えします。

 金庫コースでは、
 ダイヤル式大型金庫に限らず、
 ダイヤル式家庭用でも、
 暗証ボタン式金庫などでも、
 「えっ、
 こんな方法で開くの?」
 といった方法があります。
 これらは、
 勿論講習でお教えします。
  
 しかし、金庫の解錠は、
 玄関や自動車の解錠と
 比べた場合、
 最も慎重さが必要だと
  考えております。

  例えば、
  玄関を開けられた場合、
  紀州のドンファンのように
  現金を、無造作に
  家の目立つところに
 置いている人は例外で、
 普通、被害額は、
 へそくりや当座の生活費で、
 せいぜい数十万円から
 数百万だと思います。
 宝石や純金や隠し金などの
 貴重品は、お金持ちの場合、
 金庫を持っていて
 その中に入れていたり
 するのが普通です。

 自動車の場合も、
 狙 われる高級車の場合でも
せいぜい500万円から
2000万円 ぐらいでしょう。

しかし、金庫の場合、
 金庫の中には、
場合によっては億単位のものが
入っている可能性があります。

従いまして、金庫コースは、
先ほどお話しした
「えっ、
そんな方法で開くの!」が
広まっては、困りますので、
鍵屋に真剣になろう
と思っているかた向けの
鍵職人マスターコース
でのみお教えしております。
ご理解願います。

追記】
  所ジョージさんがMC
  などの番組などで、
  大型金庫の解錠に苦労
  しているときがありますが、
  あれは、明治や大正時代の
  古き良き時代の金庫で、
  職人さんが,、特注で、
 一点物で、手作りで、
  凝った特殊な構造にしていたり、
  古くてダイヤルが
  壊れたりしているからです。

  現在のダイヤル式大型金庫は、
  工業生産品ですので、
  一点物ではなく、
  凝った構造はしておりません。

  ただし、昔の金庫は、
  テレビでは
  よく破壊されていますが、
  今の金庫は破壊対策にはお金を
  かけていてそちらで守っいます。

  すなわち昔の大型金庫は、
  ダイヤルで守っていましたが、
  今の金庫は、頑丈にして、
  そちらで守っています。

  逆に、現代の金庫は、
  比較的簡単に
  開いてしまいますので、
  テレビ的には面白くないので、
  番組で見ないと思います。
 


〔ご質問の一覧〕

① なぜ低料金で
  どのくらいかかりますか?



   だんだん量が増えていますので、
   13個のご質問すべてを
  読むのには 
      根気が要ると思いますが、
   少しづつでも
   ご覧頂ければ幸いです。

   これ以外の質問はメールで

     ご遠慮なくなさってください。